やぁ。初めまして。中野祐二です。皆さんは、剛君やドクターのファンだよね。
俺なんかの喋りを聞いてくれるのかな。ま、剛君もドクターもいろいろと忙しいようだから、俺くらいしか皆さんのお相手が出来ないのも無理ないんだけどね。
 何から話そうかなぁ……
 俺の親父は警察官だったんだ。山あいの小さな村の駐在をしていた。平和な村だったなぁ。犯罪らしい犯罪は滅多にお目にかかれなかった。なにしろ俺が子供の頃は、玄関に鍵をかけてる家なんか無かったくらいだ。
親父は村人たちに愛されていたし、頼りにもされていた。山菜を採りに行って、山奥に踏み込んで道に迷ったお年寄りを捜し出したり、火事が出た時は消防の人達と一緒になって、ポンプを押してたっけ。
そんな親父を目の前で見ていて、警察官になろうと思ったんだ。
 俺も最初は派出所勤務の外回りだった。いろんな事件に遭遇しながらも、昇進試験の勉強は欠かさなかったよ。
やっと辞令を貰った、私服刑事になれたときは天にも昇る気持ちだったね。
私服は親父の夢でもあったんだ。親父は駐在になってしまったこと、駐在であり続けることに満足していても、夢がかなわなかったことには納得はしていなかったからね。
 親父の話、長いか? 勘弁してくれよ。だいたい人前で喋るのなんて、初めてなんだよ……ええっと……これでも、順を追って思い出そうとしてるんだぜ。
俺が、なぜ警察組織の中で浮いてしまったか……なぜ、自分の見たものだけを信じられるようになったかを。
元々U.F.O.やら地球外生物とか、霊魂の存在なんかは信じてないんだぜ。しかし、ビデオにハッキリと映っていた怪人や、信頼に足る目撃者の証言なら信じる。普通なら、目撃者は気が動転してるとか、見間違えただけだとか、理屈をくっつけてハナから相手にしない。でも、俺は信じるのさ。偏屈な頑固オヤジみたいだよな。でも、昔から偏屈者だったワケじゃないんだぜ。ちょっとしたきっかけがあったんだよ。

 今でこそ遊軍扱いで、警視庁の管轄内を自由に飛び回っている俺だが、私服刑事になったばっかりの頃は、ちゃんと規則を守る七三分けの紅顔の美少年だった。
拳銃を持って出動する時なんか、緊張で脇の下にじっとり汗をかいたりしたもんだった。これは、そんな頃の話だ。
 真冬の土曜日だった。夜中に激しい雨が降りだして、明け方には嵐のようになっていた。
俺は、公園の脇の道路に止めたタクシーの中で運転席を倒して、寝転がっていた。
公園の向かいに建ってるアパートを張り込んでいたんだ。
公園のベンチで浮浪者のフリをして見張るのは昼番の刑事。こんな日の昼番はきついぜ。植え込みにビニールを吊って雨をしのぎながら見張らなきゃならない。まさに、骨の髄まで冷え込んじまう。
夜番は楽なもんで、借りてきたタクシーの中で、休憩中の運転手のフリだ。屋根もあればヒーターもある、ラジオだってついてるんだ。そうは言ったって、意外と演技力が必要なんだけどな。誰が見ても運転手に見えなきゃいけないんだから。
 公園の向かいのアパートには女子大生が住んでいた。俺達が追っかけてるのは、その女の兄。三週間前、宝石店を襲って、時価8,000万のダイヤを奪った奴だ。ダイヤを買い取るはずだった故買屋は別件で押さえてあるし、共犯者もあらかた捕まえた。後は奴を逮捕して、ダイヤを回収すれば一件落着だ。
しかし、事件は一向に進展しそうになかった。ダイヤ強奪犯・野坂恒の足取りが全く掴めない。妹の珠樹のアパートを張り込んでいるのだって、野坂が来るという確証がある訳じゃない。他に野坂の立ち寄り先がないだけだ。
野坂には傷害の前科があって、ダイヤ強奪の現場には彼の指紋がべたべた付いていた。野坂自身も気が付いているはずだから、そう簡単には捕まってくれないだろう。
 俺は、フロントガラスを滝のように伝う雨の向こうに、男の姿を見た。恒ではない。いつもの男だ。痩身で、軽い猫背、傘を右手に持って、足を引きずるように静かに歩いている。珠樹の恋人で、彼女が通う大学の助教授。毎晩のように珠樹を訪ねてくる。そして彼女の部屋で2、3時間を過ごし、帰ってゆく。しかし、なぜ今日は明け方にやって来たのだろう。
その時は、箕面とかいう助教授の気まぐれだろうと思っていた。明け方に起こされる方はたまったもんじゃないかもしれないが、恋人の我が儘に振り回されても嫌な顔ひとつしない女性はゴマンといる。
 雨雲の向こうの空が明るくなってきた頃、交代の浮浪者役の刑事がやってきて、俺は署に帰った。雨の中、公園の植え込みの下で雨をしのぎながら張り込みだ。ご苦労なこった。

 俺は署に戻って、課長に報告を済ませて、アパートに帰ろうとした。ちょうどその時、公園で張り込んでいた刑事から電話が入った。珠樹が箕面と一緒に出かけたと。行き先は大学。日曜日に何の用があるのだろうか……
 浮浪者がカップルを尾行するわけにはいかない。尾行は別班に引き継がれた。五分もすると、珠樹たちを尾行していた班からも連絡が入った。
珠樹は“舟長”という老舗の和菓子屋で芋ようかんを買ったという。“舟長”の芋ようかんは恒の大好物だ。珠樹と箕面は恒に会いに行こうというのか。今まで進展が無く、暗い雰囲気に包まれていた捜査課の部屋が、一気に活気付いた。俺だって、自分のアパートに帰るのはやめた。大学に先回りしようと、駐車場に向かって駆け出していた。

 雨の日曜日のキャンパスは、さすがに人影もなく閑散としていた。俺は校舎の影に隠れて珠樹と箕面を見張っていた。他にも四人の刑事が身を隠し、息を潜めて二人の一挙手一投足を見つめている。
 箕面は先に立って、珠樹を自分の研究室がある建物に連れていった。箕面は生物工学とかいう、新しい分野のエクスパートで、最先端科学を専門に研究している何とかいう難しい名前の団体から誘いが来るほどのエリートだった。大学は箕面を引き留めるため、助教授という立場からは考えられないほどの待遇を彼に与えていた。この研究室もその一つで、鉄筋3階建ての建物のほとんどが箕面に与えられている。
 俺は研究室に向かって歩き出した。こうなったら出来るだけ箕面たちの近くに行くしかない。恒と8,000万円のダイヤモンドは、この二人の行く先にあるはずだ。確証となる物は芋ようかんだけだったが、俺の“勘”がここだと言っている。
 研究室のある建物に入ろうとしたとき、先輩の刑事に腕を掴まれた。これ以上は令状が必要だというのだ。確かに彼のいうとおりだった。別の刑事は公衆電話に走り、上司に捜査令状を申請しているはずだ。それが通るまで、建物には入れない。その頃の俺はそんなルールを気にしてたんだぜ……いや、ホントだって。信じられないって顔しないでくれよ、昔の話なんだからさ。
 5分くらいは待ったよ。もう少し待てば令状が出るはずだが、それ以上は待てなかった。
もたもたしてて、野坂を逃がしたり、重要な証拠が隠滅されてたりしたらどうするよ。俺は先輩の腕を振りきって建物の中に入っていった。“勘”が頭の中でビンビンに響いている。今、箕面たちの後を追わなければこの事件は解決しないと、俺の“勘”が言ってたんだ。

 建物の中は廊下がまっすぐに延びていた。壁も、床も、天井も真っ白だ。箕面も珠樹の姿もない。研究室はどこだろうか。俺は廊下の奥に向かって、足を進めた。両側にドアが並んでいるが、どれも薄いスチールの扉だ。箕面の研究室のドアがそんなにチープなわけはない。カードロックかナンバーロックでも装備しているはずだ。そう考えて、途中のドアは無視してどんどん奥へ進んでいった。
途中、廊下に沿って左に曲がった。そのまま階段に突き当たった。二階に上ろうか、足を止めて考えていると、上から声をかけられた。
「あんた、野坂恒を探してる刑事さんだろう」
顔を上げると、階段の踊り場に白衣を着た箕面が立っていた。俺がどう返事しようかと考えていると、奴は言葉を続けた。
「一人かい? あんたの仲間は踏み込んでこないのか?」
犯罪者をかくまっている男の言葉ではなかった。オドオドした様子はまったくなく、自分の勝利を確信し、相手を見下した声だ。
「ああ、俺は警察官だ。仲間は外にいる。できれば、キミの研究室を見せてもらいたいんだ…… 捜査にご協力をお願いします、ってヤツでね」
俺は精一杯虚勢を張って言った。令状を見せろと切り替えされたらそれまでだ。しかし、このまま粘っていれば令状を持った刑事たちが飛び込んで来てくれる。
「ちょうどいい。上がってこい」
箕面はそう言い捨てて、背中を向けて階段を上り始めた。俺は、ついてゆくことにした。自分の“勘”は行くなと言っていた。しかし、本件の解決のためには、ここで背中を見せるわけにはいかない。
 箕面は俺を二階の応接室に通した。 
応接室のソファには、珠樹と兄の恒が並んで座っていた。
「野坂恒だな。署まで来てもらおう」
言いながら、俺は警察手帳を上着の内側から引っぱり出そうとした。その手を箕面が押さえた。
箕面も珠樹も、野坂恒までもが平然と俺の顔を見ている。逮捕に来た刑事を見ている様子ではない。不思議なもので、自分だけその場のテンションが高いと感じると、急に熱が冷めたように落ち着くものだ。もちろんこの時の俺もそうだった。
俺が手帳を引っぱり出すのをやめると、箕面も俺の腕を掴んでいた指から力を抜いた。
「どういうことだ、説明しろ」
俺は、箕面に話しかけた。
「どうするつもりなのよ」
応えたのは珠樹だった。しかし、兄を捕まえに踏み込んできた刑事の存在を無視して、箕面に話しかけるってのは、どういうことだよ。俺はびっくりしたね。
「どうもこうもないさ……こうするしかないだろう」
「きっと外にも刑事がいるわ」
当然のように俺を無視して、箕面と珠樹の会話が始まった。
「俺たちがつけられたんだろうな……仕方ないさ」
「ねぇ、どうするのよ」
「どうするもこうするも、最初のプランのままで大丈夫だ」
 箕面は静かに話しているが、その声には誰にも自分の邪魔はできないと決めつけた独善的な響きがあった。このままワケの分からない話を黙って聞いていても、事件は解決しない。俺は会話に割り込むことにした。
 「あんたたち、何話してんだよ。お嬢さんの言うとおり、ここは俺たちが固めてて、あんたたちが逮捕されるのは時間の問題だ……まさか、俺を人質に取ってなんとかしようとか思ってるんじゃあるまいな」
「人質? ここに立てこもるとでも思ってるのか?」
箕面は俺を馬鹿にしたような声を出した。
「大体、ここに何しに来たんだ」
箕面は完全に、俺を馬鹿にしている。よく分からない状況で馬鹿にされて、怒らない奴がいたらお目にかかりたい。俺は声を張り上げた。
「野坂恒、強盗容疑で逮捕する! 珠樹とオマエには犯人隠匿、逃亡幇助の容疑がある」
「誰が野坂恒だって?」
箕面が冷静に話しかけてきた。だんだん俺の血圧が上がってきた。
「とぼけるな! そこに座ってる男だ!」
落ち着いた様子で座っている恒を指差してやった。
恒は動じることもなく、冷たい目で俺を見つめている。
「彼は野坂恒じゃないよ」
と、箕面が冷静に言った。
「なんだと!」
「刑事さんの疑いを晴らそうじゃないか。立ってみなさい」
野坂は箕面に促されて立ち上がった。
立ち上がった野坂は、無表情に俺を見下ろしている。俺は視線を珠樹の表情に走らせた。珠樹は野坂を見つめている。祈るような目だ。
「刑事さん、誰を見てるんだよ。犯人は俺なんだろう」
野坂に声をかけられて、俺は野坂に視線を戻した。
「よく見てくれよ。俺は刑事さんが追っかけてる男かい?」
俺は野坂をまじまじと見つめた。確かに何か違う。前科者リストにあった写真と、プロフィールを必死に思い出した。
野坂は俺の目の前に掌を突きだし、広げた指をひらひら動かした。
「指紋を調べてみてくれよ」
俺は箕面を見た。奴は鋭く俺を見つめている。俺がどう反応するか、興味津々といった表情だ。
「どうせ、奴の指紋は記録に残っている物と違うんだろう。だがな、指先の皮膚を張り替えところで、時間がたてば元に戻るんだぜ」
箕面はアメリカ人のようにわざとらしく両手を広げた。俺から見ればシオシオノパーのポーズってやつだ。
「それだけしか言ってくれないのか? あんたは刑事失格だな……大事なことを見逃してるよ」
「なにッ!」
俺はもう一度、野坂を見た。
さっき何かが違うと思った理由がわかった。目の高さが俺と同じなのだ。
野坂は俺よりずっと背が低いはずなのに。
「オマエ、身長いくつだ?」
「シークレット・ブーツを履いてる訳じゃないぜ。あんたが追っかけてる男より、15センチは背が高いだろう?」
箕面は笑い出しそうだった。俺を馬鹿にしている。
確かに目の前に立っている男は、俺が捜査資料で見た男だ。
しかし、身長は記録よりずっと高いし、きっと指紋も警視庁に記録されている物とは違うのだろう。
箕面が何かをしたのだ……。
生物工学。そんな言葉が脳裏をよぎった。指紋の移植だけではない、身長も伸ばしたのだ。しかし、そんなことが可能なのか。
 この男を野坂恒だと断定する物は何もない。野坂に顔がよく似ている、身長の高い男。捜査令状を手にした捜査員たちがこの部屋に流れ込んできて、野坂によく似たこの男を重要参考人として署に連れ帰って尋問しても、とぼけられたらどうしようもない。
ここはハッタリをかますしかない場面だ。
「なぁ、箕面さんよ。あんた野坂恒の身長、どうして知ってるんだい。前に会ったことでもあるのか」
おまえ達の考えはお見通しだぞと、思っている声に聞こえて欲しかった。言いながら、箕面、たちの顔色を窺った。誰かが反応するはずだ。
箕面が鋭く珠樹を見た。前に彼女から兄の話を聞かされてるとか言うつもりだろう。
俺は、箕面が口を開く前に、珠樹に話しかけた。
「正直に言えよ。この助教授はあんたの兄さんに何をしたんだ? 整形外科手術か? さっきも言ったがな、指紋は張り替えても元に戻っちまうんだぜ」
珠樹が箕面を見る目が揺れている。俺の追求から逃れられないと思っているのだ。刑事にとって演技力ってのは、張り込み以外でも必要だってことだな。
俺は、だめ押しの一言を野坂に浴びせた。
「君はここで手術を受け、ずっと隠れてたんだろう? てことは、盗んだダイヤはこの部屋のどこかにあるってことだな。君が野坂恒であろうとなかろうと、ダイヤが発見されたら、ダイヤと君の関係を洗いざらい調べることになるんだがね」
断定口調の俺のセリフに野坂が落ちた。彼は振り返ると、ソファの後ろの大きな窓ガラスを突き破って、宙に身を躍らせた。
連続殺人の謎を解いた名探偵の心境だった。全てのトリックを解き明かして、犯人を名指しする寸前、犯人はその場から逃走して断崖から身を投げる。
待てよ、俺は何の謎も解いてないぞ。しかもここは二階。自殺するには低すぎる。ガラス窓が砕ける一瞬の間にそんなくだらないことを考えていた。

 野坂は雨でぬかるんだ地面に飛び降りて、脱兎のごとく駆け出した。俺は仲間たちに声をかけて、全員で野坂を追った。
野坂の速度は速かった。誰も追いつけない。しかも疲れを知らないように走り続けた。もしかすると、箕面からなんらかの処置を施されていたのかもしれない。常人を越えた脚力を見せつけられた。こちらは応援に、パトカーを動員した。
しかし、野坂は国道の横断をしくじった。走ってきたトラックに激突したのだ。
俺は野坂の身体が四散するのを見た。文字通り、頭、手、足がバラバラになって吹っ飛んだ。まるで人形だ。

 珠樹は箕面のいなくなった研究室で兄の帰りを待っていた。ずぶ濡れになった俺が、野坂によく似た男の死を告げると、泣き崩れた。
泣きながら、箕面に騙されたと言った。
「彼はわたしのことなんて見ていなかった。彼はわたしを利用しただけ……」
珠樹はそう告げて、あの男は間違いなく兄だと言った。でも、もうその証拠はないの。と、ポツリと言うと遠い目をした。それきり、話らしい話は出来なくなった。
実の兄が、警察の手を逃れるためとはいえ、常軌を逸した実験に使われたのだ。しかも彼女は箕面への愛と、兄への忠誠のためにそれを手伝ったらしい。だが詳しいことはわからない。なぜなら、それ以来箕面は姿を消し、珠樹は遠い目をしたまま、病院で暮らしているからだ。
 ダイヤは研究室の片隅に隠されていた。

 俺は野坂恒の検屍結果が書き換えられたのを知っている。
トラックに激突して死んだ野坂恒は、あきらかに他人の人体をつなぎ合わされていたのだ。まるでフランケンシュタイン博士が、造りあげた怪物のように。野坂恒の頭部に別人の身体、別人の手足。指紋は誰の物かわからなかったし、屈強な身体も、筋肉質ですらりとのびた長い足も誰の物かなんてわかるはずもない。
人間はブロックのおもちゃではない。つぎはぎされた肉体が生命を持ち得るだろうか。トラックとの激突の衝撃で野坂恒は、接合部からバラバラになってしまった。しかし、接合部には縫われた跡はなかった。どうやってくっつけたのかわからないのだ。検屍官は鋭利な刃物で切断されたバラバラ死体のようだと言った。もちろんバラバラ死体がトラックの前に飛び出せるわけがない。
しかし、検屍官は全てに目をつぶった。俺も同様だ。
だが、俺は忘れない。この事件に関わった者は皆、野坂恒の検屍結果を見ないことにしている。常軌を逸した出来事が起きたのを認められないのだ。最初は俺もそう思った。
しかし、忘れてならないのはフランケンシュタイン博士のように、複数の人体のパーツからひとりの生きた人間を作り上げた、そんな狂った実験を成功させた男が逃げおおせていることだ。
真実から目を逸らすことは、悪を見逃すことなんだ。
だからこそ、どんな事であっても真実は受け入れなければいけない。
俺はそう思ったのさ。
箕面。俺はその名を忘れたことはない。いつか、とっ捕まえてやるぜ。

 なんか、マジな話になっちまったかな。
ま、こういうのは初めてなんで、俺、アガリ気味なんだ。ちょっと聞きずらかったかもしんないけど、この辺で勘弁してよ。

*付記:この中野祐二氏の語りは、氏が紫苑との格闘で負傷し、入院した際に収録された物です。