第1話 「ガイファード誕生!」  
    監督:村石宏實
    脚本:石井博士/會川 昇

瀧 道行 ヨコスカ潮也
木戸 江戸松 徹
木原 川島にじ子
ジャークス火乃健太

 拳王流の達人風間剛は、兄将人が行方不明になったという情報を得て、久し振りに放浪の旅から自宅の道場へ戻るが、そこで風間兄弟をライバル視する瀧道行に絡まれる。 剛にやりこめられた瀧は、その夜将人の情報を餌に剛を呼び出すが、それは犯罪組織クラウンの差しがねであった。 クラウンは究極の戦士を生み出す事を目標に格闘技の達人を集め、改造人間であるガイボーグ、あるいは未知の生命体ファラーを寄生させる事で人体を変化させたミューティアンへと変成させていたのだった。
 剛とともに拉致され、科学者紫苑によってファラーを注入される瀧。その頃ガイボーグに改造された剛は、兄将人の夢を見ていた。 目が覚め、自分の身体が改造されている事を知った剛は、クラウンの指揮官バイクロスの言葉から兄将人も同様に改造された事を察知し、脱出を試みる。 その剛の目前に現れるミューティアン・ジャークスこそ、瀧のなれの果てだった。
 騒ぎに乗じてやはり脱走した元クラウンの科学者城石は、剛に闘ってほしいと頼むが、闘いが兄弟の仲を裂く事を恐れて家をとびだした剛には、とても聞き入れられない頼みだった。 しかし自らジャークスに突進していく城石の姿に、剛は「力を求めるのではなく、誰かを助けるための闘い」を決意し、ジャークスに闘いを挑む。 だが改造されたジャークスは強く、剛は窮地に追い込まれる。その時、剛に変化が起きた。
 ガイボーグでもミューティアンでも無い者に変化した剛を見て、城石は「ガイファード」と呟く。 それはガイボーグボディにファラーが共生した、究極の戦士の姿だったのだ。 身に着けた拳王流の技を繰り出し、ジャークスを追い詰め倒す剛。しかし力を使い果たし、剛はその場で倒れてしまう。

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  第2話 「あやうし!剛」  
    監督:村石宏實
    脚本:稲葉一宏

青江 薫
木戸 江戸松 徹
松浦 瀬木一将
ドグロス 榊原司郎

 見知らぬ場所で目覚めた剛は、軽く握っただけでベッドのパイプがぐにゃりと曲がるのを見て愕然とする。 現れた城石の話によれば、自分はガイファードになったのだと言うが、望んで改造されたわけではない剛は、実験体のように評価されるのを嫌って苛立つ。
 自宅へ戻ってみると九條麗が将人を探しに行くという。 自分の目からは無責任に見える剛に反発し、麗は門下生の木戸を引き連れ、優の得た情報を元に出掛けていく。 しかしそれはクラウンの罠だった。クラウンは究極の戦士であるガイファードを狙い、優に嘘の情報を流したのだった。 ミューティアン・ドグロスに襲われる九條姉弟達。 そこへ剛がかけつけるが、何故か変身しようとしないため、形勢は不利になる。突如苦しみ始めるドグロス。 クラウンの科学者紫苑が、同じ科学者のミノーの手を借りる事を好まず脳改造をしないため、ドグロスは洗脳薬を投薬されており、その効果が切れたのだ。 ガイボーグとともに撤収していくドグロス。それを見送りながらなぜ変身しないのかと問う城石に、「見せ物じゃない!」と怒る剛。
 日本有数の財閥である九條家の子供達、麗と優。その二人の力を借りて、将人捜索のための拠点という名目で、彼らはとあるマンションの一室を手に入れる。 その後剛は再び自宅へ戻り、兄の手掛かりを探す。そこで剛は、拳王流本山である石動山神社のお札を見つける。
 その頃、優は再び将人の情報を手に入れるが、情報提供者はクラウンに協力していた。現れたドグロスから逃げる麗と優、そこへ剛と城石が現れる。 剛の気持ちを察した城石は、二人を剛から遠ざけた。変身しようとする剛だが、自分の意思でガイファードになる事が出来ない。 しかしドグロスの「お前はもう人間じゃない」という言葉に怒った剛は、その感情の高まりによってガイファードとなり、ドグロスを倒す。
 感情のままに闘うだけではミューティアンと同じだと悩む剛。しかし兄を捜すため、まずは拳王流本山へと向かう事を決意するのだった。

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  第3話 「見たか究極の超変身」   
    監督:神澤信一
    脚本:稲葉一宏

ボルギス 江戸松 徹
ジャークス 火乃健太
ドグロス 榊原司郎

 兄の手掛かりを追って拳王流本山である石動山へ向かった剛は、途中でミューティアン・ボルギスに襲撃されるが、又しても自由意思で変身する事が出来ず、ダムへと転落。 拳王流老師慈明はそれを察知し、剛の兄弟弟子、悟道と夜叉丸を救助に向かわせる。 慈明に向き合った剛は「変わった気を身に着けた」と言われ悩むが、その気を授かった意味を考えろと言われる。 人は皆、己の内にある悪と闘う事で成長するのだと。 慈明は将人が、剛に奥義を授けてほしいと頼んだ事を告げ、拳王流奥義である七星破、即ち極星拳、烈火撃、砕撃蹴、風花乱舞、撃竜衝、地雷震、爆雷破、そして気をまとう事によって自らを強化する鎧気装を剛に伝授するのだった。
 剛が滝に打たれ、邪念に悩みながらも修行を続けているその頃、城石と麗、優の三人が石動山を訪れていた。 登山の途中で、ファング達がダムに爆薬を仕掛けているのを発見する三人。 慈明により結界が張られ石動山に入る事が出来ないため、紫苑が山ごとの爆破を命じたのだった。 優に剛への連絡を頼み、城石と麗はファングの後をつけるが、逆に捕らわれてしまう。
 やはり結界により山に入る事が出来ないでいるところを本山のサキに発見され、優は剛のもとにたどり着く。 話を聞いてダムへ向かう剛達。しかし麗と城石が捕らわれている!助けてと叫ぶ麗だが、離れた場でボルギスと対峙する剛にはどうにも出来ない。 そこへ悟道が現れ、怪力で鎖を引きちぎり二人を救出。麗、優、城石、サキの四人は爆弾を探しダムの内部へと入る。 二人の無事を確認した剛は、初めて自分の意思でガイファードへと「鎧気装」する。修行の成果だった。
 その頃爆弾を見つけた四人は、赤か黄色のコードを切断するのに、どちらを切ればいいのかがわからず焦っていた。 麗の「赤!」という叫びに思わず反応した城石が赤コードを切断するが、それが正解だった。
 勝利を確信していたボルギスの「何故爆発しない!」という叫びに「悪を憎む心に天が味方した!」と答え、剛はとどめをさすのだった。

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  第4話 「脱出!遺伝子研究所」  
    監督:神澤信一
    脚本:石井博士

青木真理 伊藤友美
幸田 誠 菅野良介
中島一義 はせさん治
インストラクター 岩田真理子
スパイラス 日和佐裕子

 優の乗ったスイミングスクールのバスが行方不明になった。マンションを訪ねた麗から話を聞き、剛と城石も探しに出掛ける。 途中強大な気が使われた痕跡を感じた剛は、これがクラウンの仕業であると直感し、麗を帰そうとするが、麗は自分の弟の事だと言って聞き入れない。 自分達に従う事を条件に麗の同行を許した城石とともに、剛は気の痕跡を追ってとある山奥の研究所へと到着する。
 捕らえられた子供達は、優を中心に脱出計画を練っていた。手持ちの道具を使って電子ロックを解除しようとする優に、子供達やインストラクターの青木真理、バス運転手の中島一義らもゲームカセットや筆記用具等を提供し、また壁に穴を空ける事に協力する。
 その頃剛は、研究所の一室で紫苑と対峙していた。クラウンはファラーの実験体として、子供達を誘拐し、利用しようとしていたのだ。 それを聞いて怒る剛に、紫苑はガイファード自らの身体を研究のために捧げろと言い、「言う通りにすれば子供は助ける」と条件を出す。 しかし、それがただのごまかしでしか無い事を知る剛は、その申し出を受け入れない。
 そうこうしているうちに、ついに脱出に成功する優達。途中で城石や麗と合流し、なんとかスクールバスまでたどり着くが、発進したところでファングに襲われる。 子供達が逃げた事を知った紫苑は、後をミューティアン・スパイラスに任せ、ファラーを持って撤退する。 元プロレスラーのスパイラスは、女性型と言えども侮れない強敵であった。鎧気装した剛は、ひとまずバスを助けに向かう。
 ファングを退け、バスを逃がした後再びスパイラスとまみえた剛だが、関節技で苦しめてくるスパイラスに苦戦する。 しかし最後は地雷震でとどめを刺し、子供達は皆無事に帰宅するのだった。

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  第5話 「バトルキラー計画」  
    監督:北村義樹
    脚本:石井博士

畠山・ガイボーグ801 榊原司郎
実験体ガイボーグ 高根竜二
青江 薫
アンタレス 瀬木一将

 クラウンでは、ファラーとガイボーグの共生に関する実験が行われていた。 実験体のガイボーグは腕だけが変化するが暴走してしまい、ミューティアン・アンタレスによって始末される。 なんとかガイファードを倒したいバイクロスは、紫苑の開発した、ガイボーグの筋肉を弛緩させるEパルスを使用した作戦を命じる。
 一方、将人を助けるため、修行に励む麗と優。 強い者に憧れる優は、城石に身につけるだけで強くなれるパワードスーツを作ってくれと頼む。 「出来るの?」と疑わしそうな麗に、思わず出来ると答える城石。
 マンションに帰った城石は、早速パワーアクセレーターの設計を始め、訪ねて来た優とともに買い物へと出掛ける。 その途中、フラフラと路上へ出てきた男を轢きそうになり、事故は免れたものの気絶してしまったその男をマンションへと連れ帰る。
 その男・畠山はクラウンの研究員だった。将人の事を何か知っているのではないかと期待する剛に、クラウンから逃げ延びた者は居ないと、注意を促す城石。 しかし翌朝、城石の眠っている間に畠山から将人の名を聞いた剛は、彼とともに部屋を出ていってしまった。 目覚めて畠山が消えているのに気付いた城石は、麗・優をともなって、畠山に仕掛けた発信機を追う。
 剛と畠山は、郊外の山に来ていた。クラウンからの脱走について探りを入れる剛だが、畠山の答えは要領を得ない。 そこへファングが現れるが、難無く撃退した剛は、畠山の案内に従ってついていく。 その二人を追う城石らも、剛が途中に停めておいたバイクを発見していた。 急いで剛を追おうとする麗と優に、城石はそれぞれ足用、腕用のパワーアクセレーターを手渡す。徹夜で仕上げたものだった。
 その頃二人は山頂に居た。将人の情報を得るため、実は自ら敵の罠にかかった剛だったが、畠山はEパルスを仕込まれたガイボーグだった。 Eパルスによって全身の力が抜けてしまった剛は、鎧気装する事も出来ず、現れたアンタレスの手によって倒されようとしていた。 そこへ駆けつけた麗と優は、通常の30倍の力が出るというパワーアクセレーターの力を借りて、ガイボーグから剛を解放する。 鎧気装した剛には、ガイボーグは敵ではない。 Eパルスを流される前にガイボーグを倒し、アンタレスには風花乱舞を見舞い、見事勝利する。

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  第6話 「殺気!殺人音波」  
    監督:北村義樹
    脚本:石井博士

五十嵐貴久 網野あきら
市川 吉中 六
新井 いぐち武志
小藤 安藤充男
ニュースキャスター 向井弓子
ギルパルス 火乃健太

 トラックが暴走し、転落・炎上する事故が起こる。 ニュースでその映像を見た剛はミューティアンが映っているのを発見、九條財閥の力を借りてテレビ局で確認させてもらう事にする。 局へ向かうと、そこには警視庁きってのはみだし刑事、中野が居た。 彼もミューティアンに気付き単なる事故ではないと感じ独自に捜査していたが、何故この件に興味を持つのかと訪ねられた剛達は警察への不信感から答えようとしない。
 局からの帰路、剛達を奇怪な音波が襲う。中野が言っていた、事故原因と思われる音波ではないか。 車外へ飛びだした剛を、ミューティアン・ギルパルスが襲う。やはりクラウンが絡んでいたのだ。 ギルパルスは脳幹を刺激し、直接殺気を送り込む事が出来る。しかし、剛には効果がなかった。 パトカーのサイレンが響き、ギルパルスは仕方無く撤収する。
 その間城石は、優の携帯電話でマンションの留守番電話へ、音波を録音させていた。それを元に音波を弱めるヘッドフォンを作り、テストを行っている時に中野が訪ねて来る。 協力してほしいと言う中野だが、将人の行方不明もろくに調査してくれなかった警察にあくまで反発する麗達。 そこへ中野に連絡が入る。「怪物」が出たという通報に、変わり物の中野なら興味を持つだろうという冗談半分の連絡だった。 剛は同行を申し出る。
 駆けつけた剛達をギルパルスの音波が襲う。ファング達も苦しむが、城石の作ったヘッドフォンは効果的だった。 が、数から外れた中野が正気を失う。拳銃を乱射する中野をなんとか剛が気絶させ、鎧気装してギルパルスに挑む。 だが首を両足で締められたまま空中へつり上げられる。 その時中野が装備課長に頼み込んで持って来た照明弾が、ギルパルスの片翼を焼いた。地上戦ならば剛の勝ちである。
 クラウンの存在を知る事となった中野は、一から調べ直すと言って去る。 それを見送る剛達は、新たなる仲間を確信するのだった。

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  第7話 「クラウン最強の戦士」  
    監督:神澤信一
    脚本:稲葉一宏

青江 薫
石井 大滝明利
ミューティアンバイクロス 瀬木一将

 国家機密の対テロリスト部隊「J−フォース」に、クラウンが素体として目を付けた。 襲撃を受け次々と拉致されていく隊員達の中で、一人だけ脱出した者が居た。しかし剛に発見されたところで力尽きる。 彼の認識票を元に、優が軍事機密にアクセスしてJ−フォースの詳細を調べる。 さらにそこから、クラウンのネットへ逆探知をかける優。が、一部のファイルをダウンしたところで気付かれ、ロックされてしまった。
素体データの中に将人の名前を見つけた剛は、優に場所を調べさせ、単身基地に乗り込み、拉致された人達を解放していく。 後から駆けつけた麗達の前に、逃げる人々の中からやつれた姿の将人が現れる。
 その頃クラウンはついにファラーとガイボーグの融合を成功させ、デスファードを誕生させていた。 紫苑はガイファードを倒すため、デスファードに一つの作戦を与える。 が、これまでの自分と自分の部下の失敗を取り戻すには、自らガイファードを倒すしかないと考えるバイクロスは、紫苑からファラーカプセルを受け取り、折りしも基地に侵入してきた剛の前へと現れるのだった。
 ファラーを体内に注入し、ミューティアン・バイクロスとなった彼は、白虎拳で剛を苦しめる。 鎧気装し立ち向かう剛は、徐々にバイクロスを追い詰めるが、とどめをさそうとした所で謎の戦士に邪魔をされる。 それこそ、クラウンが生み出した最強の戦士、デスファードであった。バイクロスと共に撤収するデスファード。
 一人残った剛の前に、兄将人が現れる。紫苑から剛の身体の事は聞いているという将人自身も、ガイボーグに改造された身であった。二人は共にクラウンと闘う事を誓う。

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  第8話 「宿命の対決!」  
    監督:神澤信一
    脚本:稲葉一宏

青江 薫
クラウン幹部A 田中孝雄
クラウン幹部B 井上文彦
ミューティアンバイクロス 瀬木一将

 バイクロスの甲冑を見ていた紫苑に語りかける声があった。 その声はゾディアックと名乗る。クラウンの真の支配者だという。 彼は紫苑に、速やかにメタルマスターの傘下に入れと指示する。バイクロスは見限られたのか?
 将人が戻って来た事に、疑問を持つ城石。将人がガイボーグに改造されたのなら、脳改造をしていないのは何故か、そこに疑惑を感じたのだった。 しかし剛は将人を信じていた。 二人は城石が作った、コマンドサテライトの電波を逆探知する装置を使ってクラウン基地を発見すべく探索を始める。 まずはJ−フォ−ス達が監禁されていた施設から調べるが、そこへ現れたコマンドサテライトを、何故か破壊する将人。 しかしその時には、すでに城石らが基地の場所を特定していた。
 基地に侵入しようとする剛と将人は、二手に別れて攻める事にする。 それを察知しファングを出動させようとするミノーだったが、バイクロスが再び剛を倒そうと出陣する。 しかしやはりガイファードには勝てず、撃竜衝に倒れる。
 その頃、基地内で紫苑が不審な動きを見せていた。研究データを運び出し、基地内の各所に時限爆破装置を仕掛けているのだ。 それを発見したミノーを射殺し、紫苑は基地の外へ脱出する。 紫苑が消えた基地の中では、剛と将人が対峙していた。将人は剛に「闘え!」と挑む。 剛と闘わずして得た拳王流時期宗師の地位など、彼には何の価値も無い物だった。 その思いがファラーの寄生によって強まり、将人はデスファードとなったのだった。 しかし剛と闘う前に、紫苑により呼び寄せられた将人は、デスファードへと鎧気装し、姿を消す。
 剛達を追ってきた城石らは、紫苑と向き合っていた。そこへデスファードが現れるが、その動きから麗はデスファードの正体に気付く。 紫苑はデスファードに、変身する前の剛を倒せと命じる。その言葉に、今度はガイファードの正体に気付く麗達。 彼女らを護るために、鎧気装して兄と闘う剛。同じ拳王流奥義を駆使して闘う二人だったが、ついに決着が付き、将人は爆発する基地に沈む。
 紫苑もデータを残して崖から転落し、ミューティアンラボは壊滅するのだった。

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